回復

クレアチンは休んでいる間ではなく再開したときに効く

要点

固定期と再負荷期を分けてヒト研究を検討したレビューによると、クレアチンは完全な非負荷期間中に筋横断面積や筋力を一貫して保持できなかった。一方、漸進的レジスタンス運動が再開された後には大腿四頭筋横断面積と膝伸展パワーの回復を早めた。レビューはクレアチンを単独戦略ではなく、再負荷期における低リスクの補助手段と位置づけている。

怪我で数週間休むとなると、まずクレアチンを確保する人が多い。筋肉が落ちるのを防いでくれそうだからだ。ヒト研究を時期ごとに分けたレビューの結論はその期待とずれる。休んでいる間は効かず、再び挙げ始めたときに効く

固定期間になぜ効かなかったのか?

短期の固定期間中、クレアチンは筋内クレアチン利用可能量そのものは増やした。ところが下肢を対象とした対照研究では筋横断面積も筋力も一貫して保持できなかった。材料は満たしたが、その材料を使う刺激がなかったということだ。

レビューの表現は明快だ。厳格な非負荷期間における単独戦略としては根拠がない

再び挙げ始めると何が変わるのか?

漸進的な負荷が再開されると所見はずっと好意的になる。固定後のレジスタンス運動を基盤としたリハビリで、クレアチンは大腿四頭筋横断面積膝伸展パワーの回復を早めた。変形性膝関節症、パーキンソン病、炎症性筋疾患を対象とした個別試験でも、筋力運動と併用した際の追加的利益が報告されている。

示された機序は単純だ。漸進的レジスタンス運動と十分な栄養が同化環境を回復させて初めて、クレアチンが上乗せする場所ができる。

効かなかった状況もあるのか?

ある。人工膝関節全置換術、脳卒中の早期入院治療、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、末梢動脈疾患(PAD)では結果が無いか一致しなかった。運動誘発性筋損傷からの回復を扱った研究も、個別試験とメタ分析の結果が一致していない。

これは個別の実験でも系統的レビューでもなく、ナラティブ・ミニレビューである。研究の選定基準は系統的レビューほど厳格ではなく、著者ら自身が今後の研究で固定期間と能動的リハビリを分けるべきだと指摘している。

ビッグ3に復帰するときは

実務的にまとめるとこうなる。固定している間にクレアチンを摂っても筋損失は止まらない。リハビリの挙上を始める時点から続けるほうが根拠に合っている。クレアチンは休養期間を耐えるための薬ではなく、その後のトレーニングを助ける補助手段だ。

復帰後の記録を見るときはマッスルインデックスが筋力の指標であることを念頭に置きたい。筋サイズと1RMは同じ速度では戻らない。製品選びはクレアチンモノハイドレートの選び方、形状の違いは粉末・カプセル・グミのどれかにまとめてある。

よくある質問

怪我で休んでいる間、クレアチンは筋損失を防ぐか?

一貫しては防げなかった。短期の固定期間中にクレアチンは筋内クレアチン利用可能量を増やしたが、下肢を対象とした対照研究では筋横断面積も筋力も一貫して保持できなかった。

ではクレアチンはいつ摂るべきか?

漸進的レジスタンス運動が再開される再負荷期だ。固定後のレジスタンス運動を基盤としたリハビリで、クレアチンは大腿四頭筋横断面積と膝伸展パワーの回復を早めた。

なぜ再開したときだけ効くのか?

漸進的レジスタンス運動と十分な栄養が同化環境を回復させることで、クレアチンが作用する条件が整うためだ。非負荷状態では筋内クレアチンが増えてもそれを使う刺激がない。

クレアチンが効かなかったのはどんな状況か?

人工膝関節全置換術、脳卒中の早期入院治療、慢性閉塞性肺疾患、末梢動脈疾患では結果が無いか一致しなかった。運動誘発性筋損傷からの回復でも、個別試験とメタ分析の結果が一致していない。

このレビューの限界は何か?

系統的レビューではなくナラティブ・ミニレビューである。著者ら自身が、今後の研究で固定期間と能動的リハビリを分け、リハビリの用量を定量化し、臨床的に意味のある機能指標を優先すべきだと指摘している。

出典: PubMed

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