研究

パワーリフティングをしているからといって骨盤底の症状が多いわけではなかった

要点

18〜30歳で身体活動的な未産女性103人を主な運動種目別に比べた横断調査で、骨盤底の不快感(PFDI-20)の総得点に有意差はなかった(p = 0.209、ω² = 0.05)。性機能の指標(FSFI)の総得点も同様だった(p = 0.883、ω² = 0.00)。下位領域を個別に見てもすべて有意ではなく、効果量はω² = 0.00〜0.07と無視できる〜小さい範囲だった。つまりパワーリフティングやクロスフィットがヨガ・ピラティスや有酸素より骨盤底の症状が多いという兆候は、この標本からは出なかった。ただし自己申告に基づく横断研究であり、安全性の証明ではない。

高強度・高衝撃の運動が腹圧を上げて骨盤底に負荷をかけるという懸念は古くからあり、だからこそ女性リフターには「重いものを挙げるな」という助言が付いて回る。この調査はその懸念を種目別の比較で検証し、種目間の差を見つけられなかった。

誰を調べたのか

18〜30歳、出産経験がなく身体活動的な女性103人である。主な種目の内訳は筋力+有酸素の併用57%、パワーリフティング14%、クロスフィット14%、有酸素10%、ヨガ・ピラティス6%だった。骨盤底の不快感はPFDI-20、性機能はFSFIという質問票で測っている。

結果は正確には何だったのか

どの指標でも種目間に有意差はなかった。PFDI-20の総得点はp = 0.209、FSFIの総得点はp = 0.883、個別の下位領域もすべてp > 0.05で、効果量はω² = 0.00〜0.07だった。探索的に見た相関では、骨盤底の不快感と一部の性機能領域のあいだに弱い相関(ρ = 0.18〜0.23、p < 0.05)があった — 種目ではなく症状同士が関連するということだ。

「差がない」をどこまで信じられるか

ここが肝心だ。これは一時点の自己申告アンケートを集めた横断調査で、種目ごとの人数が少ない — ヨガ・ピラティスは6人、パワーリフティングとクロスフィットはそれぞれ14人である。この規模では存在する差を見落としうるため、結果は「差がないことの証明」ではなく「差を検出できなかった」と読むべきだ。著者らも、客観的な骨盤底機能の測定を含む十分な検出力の縦断研究が必要だと明記している。

女性リフターが実際に持ち帰るもの

現在の根拠は種目を変える理由を与えない。重いスクワットやデッドリフトをヨガに置き換えるべきだという結論は、このデータからは出てこない。代わりに実用的な基準は症状そのものだ — 圧迫感、尿もれ、痛みがあれば種目に関わらず骨盤底専門の理学療法士の評価が先で、なければ今の練習を続けながら計算機で記録を管理すればいい。女性のトレーニング負荷と身体の状態については妊娠中のリフティングにも書いた。

この調査の対象は18〜30歳の未産女性であり、出産経験のある人やすでに骨盤底機能障害と診断された人にそのまま当てはまるものではない。尿もれ、圧迫感、痛みなどの症状がある場合は、トレーニングを調整する前に医療専門家の評価を受けること。

よくある質問

重い重量を挙げると女性の骨盤底に問題が起きるのか?

この調査では種目による差は確認されなかった。18〜30歳の未産女性103人を比べたところ、パワーリフティングとクロスフィットの群の骨盤底不快感スコアは、ヨガ・ピラティスや有酸素の群と有意に違わなかった(p = 0.209)。

この結果はリフティングが安全である証明なのか?

違う。一時点の自己申告アンケートを集めた横断調査で、種目ごとの人数が少なく — ヨガ・ピラティス6人、パワーリフティングとクロスフィットが各14人 — 存在する差を見落とした可能性がある。差を検出できなかった、が正確な表現だ。

骨盤底の症状がある場合はどうすればよいのか?

圧迫感、尿もれ、痛みといった症状があるなら、種目に関わらず骨盤底専門の理学療法士や医療者の評価を先に受けるのが順序だ。この研究でも骨盤底の不快感と一部の性機能領域のあいだに弱い相関(ρ = 0.18〜0.23)が観察された。

出産経験のある女性にも同じ結果が当てはまるのか?

当てはめられない。この調査は出産経験のない18〜30歳の女性のみを対象としており、出産歴や既存の骨盤底機能障害がある場合は含まれていない。

出典: PubMed

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