重いスクワットで先に限界が来るのはソールの厚みではなくグリップだ
要点
リフティング用シューズの第一条件は平らで潰れにくいソールだが、重量が上がると次のボトルネックは床とアウトソールの間のグリップになる。あるフィットネス編集者は安価なハイトップのコンバースでスクワットを続けたのち、500ポンド(約227kg)の領域に入るところでグリップの良い靴へ替えたと書いている。改善されたのは厚みではなくアウトソールの食いつきだった。つまり平らなソールは最低条件であって完成条件ではない — 足が数mmずれるだけで、セット中にスタンス幅とつま先の角度が変わる。
リフティングシューズの話はたいてい「平らなソール」で終わる。ところが実際に重量が上がったとき問題になった箇所は違った、という記録がある。あるフィットネス編集者は本格的にスクワットを再開した際、安くて平らなハイトップのコンバースで通していた。価格を考えれば悪くなかったと本人も認めている。それでも500ポンド(約227kg)の領域に入るところで靴を替えた。足りなかったのは厚みではなくグリップだった。
なぜ平らなソールは最低条件にすぎないのか?
厚いクッションフォームは潰れ、しかも左右均等には潰れない。最大重量では足元が数mmずれるだけでバーが片側へ流れ、それを戻すために力を使う。デッドリフトならもう一つ加わる — ソールが厚いほどバーをより長い距離引き上げることになる。コンバースが何十年もジムで使われてきた理由がこれであり、クッションの良い歩行用シューズがバーベルの下で不利になる理由も同じだ。ただしこれは最初に通る関門であって、最後の関門ではない。
なぜ次の問題がグリップなのか?
スクワットで足は真下に押すだけではない。膝が内へ崩れないように床を外側へねじりながら踏ん張る。この横方向の力はバーの重量に比例して大きくなり、アウトソールが受け止めきれないと足は少しずつ開いていく。現れ方は派手な転倒ではなく、もっと静かだ — 3レップ目のスタンスが1レップ目と違うという形になる。セットアップで合わせた足幅とつま先の角度はその姿勢でのみ正しく、反復の途中でずれれば残りのレップは別の種目になる。
では何を見て選べばよいか?
- アウトソールのゴム質とパターン — キャンバスシューズの薄く滑らかなゴムは、乾いたラバーマットなら十分でも、チョークの粉が散った床では真っ先に滑る。
- アッパーが足を保持しているか — ソールがずれなくても靴の中で足がずれれば結果は同じだ。摩耗に強いスペーサーメッシュや補強の入ったモデルが有利になる。
- 動的な種目を混ぜるか — 同じレビュアーはハングクリーンやフロントスクワットにはより軽いモデルを選んでいる。静的な最大努力と爆発的な動作は、靴に求めるものが違う。
トレーニング日ごとに靴を分ける必要はあるか?
レビュアーはコンパウンド種目の日と腕・補助種目の日で違う靴を履くと書いている。細かすぎるようだが理屈は単純だ — 補助種目の日は足元の条件が記録を左右しない。その日は一日中履ける快適な靴のほうがよく、重いスクワットとデッドリフトの日だけ平らでグリップの良い靴に履き替えればいい。3足は要らない。
筋力指数はスクワット・ベンチ・デッドリフトの1RMで計算される。シューズは技術ではなく条件であり、条件が揺らげばその日挙げた重量は低く記録され、その数字がそのままスコアに残る。だから1RMに挑む日を新しい靴の初日にしてはいけない。慣らしは普段のトレーニング日に済ませておく。
グリップは靴だけの問題ではない。ジムの床がラバーマットか木製プラットフォームかで同じ靴でも食いつきが変わるし、チョークの粉が散った場所ではどんなアウトソールも滑る。重いセットの前に足を置く場所を一度拭くだけの価値はある。
よくある質問
コンバースでスクワットをしてもよいか?
ソールが平らで潰れにくいため基本条件は満たしている。ただし重量が上がると、薄く滑らかなアウトソールのグリップが先に限界に達する。あるフィットネス編集者も約227kgの領域でグリップの良い靴へ替えたと書いている。
リフティングシューズではソールの厚みとグリップのどちらが先か?
厚みが先だ。厚いフォームは左右均等に潰れずバーが流れ、デッドリフトでは可動距離まで伸びる。その条件を満たしたうえで重量が上がると、次にアウトソールのグリップがボトルネックになる。
靴が滑るとスクワットで何が変わるのか?
多くの場合、転倒ではなくスタンスが静かに変わる形で現れる。セットアップで合わせた足幅とつま先の角度が反復の途中でずれれば、残りのレップは選んでいない姿勢で行われることになる。
ジム用と普段用の靴を分けるべきか?
重いコンパウンド種目の日だけ分ければ十分だ。補助種目の日は足元の条件が数字を左右しないので快適さを優先してよい。2足で足り、3足目は要らない。
1RM測定の日に新しい靴を履いてもよいか?
勧めない。シューズは技術ではなく条件なので、足元の感覚が変われば当日の挙上重量が下がり、その数字がそのまま記録に残る。新しい靴は普段のトレーニング日に慣らす。
出典: Men's Health