サプリメント使用率、筋トレをする学生の人気は効果の証明にならない
執筆 fairlift 編集部
要点
サプリメント使用率を調べたイタリアの大学生404人の調査では、36.7%が定期的に使用していた。筋トレとの関連は大きかったが、筋力向上や個人の必要性を試した研究ではない。周囲の使用頻度ではなく、同じ条件で積み上げた運動記録から成果を読むべきだ。
大学生404人の36.7%がサプリメントを定期的に使用し、筋トレをする学生ほど使用との関連が大きかった。 2026年10月15日に発表されたNutrients論文の結果だ。製品で筋肉や1RMがどれほど増えたかではなく、誰が使用しているかを示している。
いつ、どの学生を調べたのか?
研究者はイタリアのG. d’Annunzioキエーティ・ペスカーラ大学で、2023年2~9月にオンライン質問票を集めた。回答者の平均年齢は22.1歳、女性は74.8%だった。著者らは保健関連課程の学生を対象とする結果と説明している。すべての大学生や日本のジム利用者を代表する割合ではない。2026年の発表でも、回答を集めた時期は2023年だと区別する必要がある。
使用率とオッズ比から何が分かるか?
| 調査結果 | 報告された数値 | 分からないこと |
|---|---|---|
| 定期的なサプリメント使用 | 回答者全体の36.7% | 筋力・筋肥大への効果量 |
| エナジードリンクの摂取 | 回答者全体の27.9% | サプリと併用した人の割合 |
| 筋トレとサプリ使用の関連 | オッズ比32.2、95%信頼区間9.36~111.2 | 使用確率や効果が32.2倍という結論 |
オッズは確率そのものではない。多変量解析で得た32.2というオッズ比を、筋トレをするとサプリが32倍必要になると読み替えることはできない。信頼区間も9.36~111.2と広く、関連の正確な大きさには不確実性がある。一時点の質問票では、筋トレが使用を促したのか、使用が運動習慣に影響したのか、別の要因が両方に関わったのかを区別できない。製品を割り当て、筋力の変化を比較した試験ではなかった。
fairliftの記録にはどう生かすか?
- よく使われているという情報と、運動成果を示す根拠を分けて読む。
- fairliftで同じ種目の重量と反復回数を残し、過去と比べる際は条件が近いか確認する。
- サプリを変えた後に記録が伸びても、練習量・食事・睡眠など同時に変わった条件を確認し、原因を決めつけない。
ビッグ3の1RMを比べるにはMuscle Index計算機を使える。ただし、点数の上昇だけで特定のサプリの効果は証明できない。何を購入・摂取したかと切り離して成果を記録し、読み取ることが、この調査から得られる実用的な原則だ。またエナジードリンクとサプリの割合は別々の値なので、足して利用者全体の割合にしてはいけない。両方を使った人の重なりは、この数値だけでは分からない。
自己申告による横断調査であり、特定製品の有効性・安全性、適切な量や個人の必要性を判定した研究ではない。使用率を根拠に製品を追加したり、摂取量を決めたりすることはできない。
よくある質問
学生のサプリ使用率はどの程度だったか?
回答したイタリアの大学生404人の36.7%が定期的に使用していた。特定の大学の調査であり、すべての学生や筋トレ実践者の割合ではない。
オッズ比32.2はサプリが32倍必要という意味か?
違う。筋トレとサプリ使用の統計的な関連であり、使用確率の倍率や必要性を表す数値ではない。95%信頼区間は9.36~111.2と広かった。
サプリが筋力向上を起こしたと示した研究か?
違う。一時点の使用と生活習慣を調べており、製品を割り当てて筋力変化を比較していない。使用率や関連から効果と因果関係は証明できない。
fairliftの記録が上がればサプリの効果と言えるか?
記録の上昇だけで原因は特定できない。重量と反復回数の変化を、練習・食事・睡眠などの条件の変化と分けて読む必要がある。
出典: PubMed · Nutrients (公開 )