研究

水中での筋トレ32週、股関節の一部の骨密度はバンド運動より上がった

要点

平均67.5歳の過体重女性98人を陸上の弾性チューブ運動、水中の筋力トレーニング、対照群に分け、週2回32週行った無作為化比較試験で、水中群だけが股関節ワード三角の骨密度(効果量0.445)とTスコア(0.412)をほかの2群より有意に高めた。股関節全体と腰椎のほかの指標では群間差がなく、効果は特定の部位に限られた。比較対象はバーベルではなくバンド運動だった。

水中で筋力トレーニングを週2回、32週続けた高齢女性は、股関節の一部の骨密度が陸上でバンド運動をした女性より上がった。過体重の高齢女性98人を無作為に分けた試験の二次解析の結果だ。

誰がどんな運動をしたのか?

参加者は平均67.5歳、BMI 27.9、体脂肪率42.6%だった。陸上で弾性チューブを使う群(32人)、水中で筋力トレーニングをする群(33人)、対照群(33人)に分け、2つの運動群は指導者の監督のもと週2回行った。股関節と腰椎の骨塩量、骨密度、TスコアはDXA(二重エネルギーX線)で測った。

水中運動はどこで上回ったのか?

  • ワード三角の骨密度 — 水中群が陸上群と対照群より有意に上がった(効果量0.445)。
  • ワード三角のTスコア — 同じ方向で水中群が上回った(効果量0.412)。
  • 股関節全体の骨塩量 — 時間と群の交互作用はあった。
  • そのほかの指標 — 腰椎を含むほかのDXA結果では群間差がなかった。

バーベルをやめてプールに行くべきか?

そう読むべきではない。この試験の陸上運動は弾性チューブで、重いバーベルではなかった。効果もワード三角という狭い部位に限られた。この結果が示すのは、関節の痛みや体重の負担で陸上運動が難しい高齢者にとって、水中の筋力トレーニングも骨に意味のある刺激になりうるということだ。親の運動を考えているリフターには参考になる。水中トレーニングと転倒リスクの関係は水中・陸上トレーニングの比較で、閉経後の骨密度を上げる高強度の筋トレは骨密度トレーニングのまとめで扱った。

6群の試験から3群だけを取り出した二次解析で、試験登録は事後に行われた。結果は過体重の高齢女性に限って読む。

よくある質問

水中の筋力トレーニングでも骨密度は上がるのか?

過体重の高齢女性98人の32週の無作為化比較試験で、週2回の水中筋力トレーニングは股関節ワード三角の骨密度とTスコアを陸上のバンド運動や対照群より高めた。ほかの股関節・腰椎の指標では差がなかった。

ワード三角(Ward's triangle)とは何か?

大腿骨頸部の内側にある骨梁が比較的少ない三角形の部位で、DXAの股関節検査で別に測定される。この研究で水中トレーニングの効果はこの部位に限られた。

水中トレーニングはバーベル運動より骨に良いのか?

この研究はその問いに答えていない。比較対象は弾性チューブを使った陸上運動で、重いバーベルトレーニングは含まれていなかった。陸上運動が難しい高齢者の代替手段になりうるという根拠として読むのが正しい。

骨密度の効果を得るにはどれくらい運動が必要か?

この試験の2つの運動群は監督のもと週2回、32週間運動した。それより短い、または少ない運動量で同じ効果が出るかは確かめられていない。

出典: PubMed

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