クレアチンを足すと筋力と除脂肪量は増えるか?63件のメタ分析
要点
63件の研究(参加者1,489人)を統合したメタ分析で、筋トレにクレアチンを加えると、筋トレのみの場合より上半身筋力(g=0.54)、下半身筋力(g=0.55)、除脂肪量(g=0.30)が有意に大きく伸びた。体重はわずかに増え(g=0.12)、体脂肪率はわずかに下がったが(g=-0.14)、体脂肪量は有意に変わらなかった。増えた体重の大半は除脂肪量によるものだ。
2025年4月21日までの研究をPubMed、Web of Science、Cochrane Library、Embase、EBSCOで探してまとめた3水準ランダム効果メタ分析だ。筋トレのみの群と筋トレにクレアチンを足した群を比べた63件、参加者1,489人が対象で、効果量はHedgesのgで報告されている。
クレアチンを足すと何がどれだけ変わるか
最も明確なのは筋力だ。筋トレのみと比べて上半身筋力はg=0.54、下半身筋力はg=0.55で、どちらもp<0.001だった。除脂肪量はg=0.30(p<0.001)。体重はg=0.12(p=0.04)でわずかに増え、体脂肪率はg=-0.14(p=0.02)でわずかに下がった。
一方、体脂肪量には有意差がなかった(g=-0.10、p=0.14)。研究者は体重のわずかな増加を除脂肪量の増加で説明している。体脂肪率が下がったのも、脂肪が落ちたというより分母の除脂肪量が増えた結果と読める。
用量や飲み方で結果は変わるか
この分析では変わらなかった。介入期間、週あたりの頻度、摂取戦略、1日の用量、ローディングの有無といったプロトコル変数は結果に有意な影響を与えなかった。体組成についても一貫した調整変数は出ていない。飲み方を細かく最適化するより、トレーニングと摂取を続けることのほうが大事だという意味だ。
年齢は例外だった。探索的なサブグループ分析とメタ回帰の両方で、若い参加者が多い研究ほど筋力への効果が大きかった。ただし年齢サブグループの人数に偏りがあり、調整変数を多数検定しているため、研究者も慎重な解釈を求めている。
記録にはどう表れるか
相対筋力スコアは、ビッグ3の1RM合計に体重係数を掛けて出る。クレアチンを始めると合計が上がると同時に体重も少し増えることがある。スコアが期待ほど伸びなくても合計が上がっているなら正常な反応だ。開始時点の合計と体重を一緒に残しておけば、数か月後にどちらが動いたか区別できる。製品の選び方はクレアチンモノハイドレートの選び方で扱った。
含まれた研究は栄養摂取やトレーニング歴の報告が不均一で、研究間の異質性もある。これは平均的な効果であり、個人に同じ大きさの伸びを保証するものではない。
よくある質問
クレアチンを摂ると筋トレの筋力はより伸びるか?
63件・1,489人のメタ分析で、筋トレにクレアチンを足した群は筋トレのみの群より上半身筋力(g=0.54)と下半身筋力(g=0.55)が有意に大きく伸びた。どちらもp<0.001だ。
クレアチンで体脂肪は増えるか?
体脂肪量に有意差はなかった(g=-0.10、p=0.14)。体重はわずかに増えたが大半は除脂肪量の増加によるもので、体脂肪率はむしろわずかに下がった(g=-0.14)。
クレアチンは1日どれだけ、どう摂ればよいか?
このメタ分析では、1日の用量、摂取戦略、ローディング、介入期間、週の頻度といったプロトコル変数は結果を有意に分けなかった。細部よりトレーニングと摂取を継続することのほうが重要に見える。
若いほど効果は大きいか?
探索的な分析では、若い参加者が多い研究ほど筋力への効果が大きかった。ただし年齢サブグループの人数に偏りがあり多くの調整変数を検定したため、研究者は慎重な解釈を勧めている。
出典: PubMed