VBT筋肥大、ベンチの重量を速度で調整しても胸の成長は上乗せされず
執筆 fairlift 編集部
要点
経験のある若年男性19人の10週間のベンチプレスでは、速度で毎回負荷を調整する群と%1RMで処方する群で、大胸筋断面積と1RMが同様に約15%増えた。反復数が同程度の条件で群間差はなく、胸の筋肥大のために速度測定器が必須だとは示されなかった。
速度を測って毎回重量を合わせても、胸がさらに大きくなる結果は得られなかった。 トレーニング経験のある若年男性19人が10週間ベンチプレスを行い、大胸筋断面積と1RMは両群とも約15%増えた。反復数は同程度で、成長にも最大挙上重量にも群間差はなかった。
速度を使って何を調整したのか?
%1RMに基づく負荷処方(PBT)に対し、速度基準の群(VBT)は負荷と速度の関係を使い、セッションごとに重量を調整した。速度低下率でセットの終了位置を決める話とは区別したい。測定は開始前、中間、終了後に行われた。
| 評価項目 | %1RM処方 | 速度による調整 |
|---|---|---|
| 大胸筋の遠位・中央・近位断面積 | 約15%増加 | 同様に約15%増加 |
| ベンチプレス1RM | 約15%増加 | 同様に約15%増加 |
| 等尺性MVC・表面EMG | 変化なし | 変化なし |
| 下ろす局面の緊張時間 | VBTより長い | PBTより短い |
下ろす時間が短い方がよいのか?
VBTは同程度の反復数でも伸張性の緊張時間が短かった。しかし、テンポだけを独立に変えた実験ではないため、速く下ろすことを推奨する根拠にはならない。動作を伴う1RMが向上しても、等尺性の最大随意収縮(MVC)と表面EMGは両群で変わらなかった。測る項目によって結果は異なる。
機器がなければ何を残すか?
- 重量、実施セット数、各セットで完了した反復数を記録する。
- 速度を測る場合は、重量を変更した理由とともに補助情報として残す。
- 日々の練習量とは別に、ビッグ3の1RMの推移を確認する。
これは記録への応用案だ。fairliftのMuscle Index計算機は相対筋力を確認するためのもので、胸のサイズを測るものではない。筋肥大のために測定器を必須とする根拠は今回得られず、選択肢として扱える。ただし小規模な若年男性の研究であり、女性や初心者、他種目にも同じ結果を保証しない。反復数だけですべての成長が決まると示したわけでもない。
よくある質問
胸の筋肥大に速度測定器は必須か?
この研究では必須とする根拠は得られなかった。経験のある若年男性19人の10週間のベンチで、反復数が同程度の場合、VBTは%1RM処方より大胸筋断面積や1RMを多く伸ばさなかった。
VBTでは伸張性の時間が短かったので速く下ろすべきか?
その処方は導けない。VBTで伸張性の緊張時間は短かったが、下ろす速度だけを分離して比較した実験ではない。
速度を測らない場合は何を記録すればよいか?
重量、セット数、各セットの実際の反復数を残し、ビッグ3の1RM変化は別に確認することを提案する。最適なセット数や反復数を定めた研究ではなく、Muscle Indexも胸の大きさを測定しない。
出典: PubMed (公開 )