1RM比率と反復回数、同じ重量設定でも限界までの回数はそろわない
執筆 fairlift 編集部
要点
ボート選手25人のプローンベンチプルでは、同じ1RM比率でも限界反復数の個人間変動係数は14.2–25.8%だった。女性は50% 1RMで男性より多く反復したが、最速反復の速度や体格では回数を一貫して予測できなかった。重量の比率だけで残り回数まで共通化することはできない。
同じ1RM比率に設定しても、できる回数は人によって違った。 国内・国際水準のボート選手25人、男性16人と女性9人で、限界反復数の個人間変動係数は負荷全体で14.2–25.8%だった。種目はプローンベンチプルだ。ベンチにうつ伏せになって胸を支え、重量を引くロウであり、ベンチプレスとは動作が異なる。
負荷を上げると限界回数はどう変わったか?
漸増負荷テストで1RMと負荷ごとの速度を測定した後、50%、60%、70%、80% 1RMの限界セットを無作為の順で、5–7日間隔で行った。負荷が高くなるほど最大反復数は減った(p<0.001)。表は抄録にある両端の負荷の平均±標準偏差であり、中間負荷の回数を推定して補ってはいない。
| 負荷 | 男性の限界反復数 | 女性の限界反復数 |
|---|---|---|
| 50% 1RM | 38.2±7.1回 | 46.9±9.7回 |
| 80% 1RM | 9.4±2.2回 | 10.4±2.3回 |
反復数の負荷×性別の交互作用はp=0.043で、女性は50% 1RMでより多く反復した。すべての負荷で有意差があるとはいえない。最速反復のピーク速度は負荷とともに下がった一方、最後の反復のピーク速度には負荷間の差がなかった(p=0.606)。最後の速度は女性の方が低かった(p<0.001)。速度を測る場面によって、答えている問いが異なる。
指定回数が軽く感じたら何を残すか?
- 重量と1RM比率を、実施したセット数・反復数に添える。
- 終了時のRIRを記し、測定できるなら反復速度と速度低下率も残す。
- 同じ種目の個人内の履歴からセット量を調整する。選手の平均回数を自分の目標に写さない。
これは記録への応用案だ。最速反復の速度や体格は限界回数を一貫して予測しなかったため、著者は速度と低下率の観察による個別化を提案している。fairliftのビッグ3の1RMと相対筋力スコアは最大筋力の比較として扱い、ロウの反復能力とは区別する。バー速度と相対重量も関連するが、負荷の推定と限界回数の予測は別の問いだ。
よくある質問
プローンベンチプルはベンチプレスなのか?
プローンベンチプルはベンチに伏せて胸を支え、重量を引くロウだ。押すベンチプレスとは異なるため、選手25人の結果をそのままベンチプレスの反復表にはできない。
女性はすべての負荷で多く反復したか?
研究が報告したのは50% 1RMで女性がより多く反復したという結果だ。負荷×性別の交互作用はp=0.043だが、すべての負荷で有意差があったと拡張することはできない。
最速反復の速度だけで限界回数を予測できるか?
最速反復の速度と体格は、選手の限界反復数を一貫して予測しなかった。著者は固定した1RM比率の回数目標より、反復速度と速度低下を観察してセット量を個別化する方向を提案している。
出典: PubMed (公開 )