バンドトレーニング9週で膝の筋力は上がったが3週休むと落ちた — 女子サッカー選手74人の研究
要点
女子サッカー選手74人(U15・U19・シニア)を対象としたランダム化比較試験で、シーズン中に週2回・9週間、ゴムバンド種目6つをサーキットで行うと、U19選手の膝伸展の等尺性筋力が利き足で132.90N、反対の足で131.59N増えた。膝屈曲の力はU15とシニアでわずかに上がったが、ジャンプの高さと方向転換の速さ(Tテスト)は変わらなかった。3週間休むと増えた筋力は全年代で低下し、ジャンプと方向転換の記録は維持された。
バーベルやマシンがなくても、ゴムバンドだけで下半身の筋力を上げられるかを女子サッカー選手74人で検証した。U15が25人、U19が25人、シニアが24人で、年代ごとに実験群と対照群へランダムに分けた。実験群はシーズン中、週2回・9週間、チーム練習の前にバンド種目6つを2回のセッションに分けてサーキットで行った。練習の前後と3週間休んだ後に、膝を伸ばす力と曲げる力、ジャンプ、方向転換の速さを測った。
バンドトレーニングで何が伸びたか?
- 膝を伸ばす力(U19) — 対照群と比べて利き足132.90N、反対の足131.59N増加
- 膝を曲げる力(U15・シニア) — わずかに増加
- ジャンプパワー(シニア) — 581.08W増える傾向があったが統計的に有意ではなかった
- ジャンプの高さ・方向転換(Tテスト) — 意味のある変化なし
3週間休むと筋力はどうなるか?
トレーニングをやめて3週間後、増えた筋力は全年代で低下した。一方、ジャンプと方向転換の記録は、もともと大きく伸びていなかったこともあり、そのまま保たれた。研究チームは、筋力の向上を守るにはトレーニングを途切れさせないことが重要だと結論づけた。長く休んだときにどの能力から落ちるかは100日休止の研究でも扱っている。
ジムで鍛えるリフターにとっての意味は?
出張、試験期間、ケガの回復期のようにジムに行けない数週間でも、バンドトレーニングは下半身の筋力が落ちるスピードを緩める現実的な手段になりうる。ただしこの研究で伸びたのは膝の等尺性筋力で、ジャンプやスクワット1RMのような記録ではない。バンドでしのいだ期間は記録を分けて残し、ジムに戻ったらスクワットの重量で実際の差を確かめるほうが正確だ。バンドの強度の選び方は携帯用バンドのガイドにまとめている。
参加者は全員女子サッカー選手で、筋力はマシンで測った等尺性の力だった。バーベルの1RMが同じ割合で上がるとは考えにくい。
よくある質問
ゴムバンドのトレーニングだけで下半身の筋力は伸びるか?
女子サッカー選手74人のランダム化比較試験で、週2回・9週間バンドサーキットを行ったU19選手は、膝伸展の等尺性筋力が対照群より約132N増えた。膝屈曲の力もU15とシニアでわずかに上がった。
バンドトレーニングでジャンプや方向転換の速さも上がるか?
この研究では上がらなかった。ジャンプの高さと方向転換の速さ(Tテスト)に意味のある変化はなく、シニアのジャンプパワーが581W増える傾向を示したものの統計的に有意ではなかった。
バンドで上げた筋力は休むとどれくらいで落ちるか?
9週間のトレーニング後に3週間休むと、増えた膝の筋力は全年代で低下した。ジャンプと方向転換の記録は同じ期間、維持された。
この研究のバンドトレーニングはどう組まれていたか?
シーズン中のチーム練習前に週2回、9週間行った。ゴムバンド種目6つを2回のセッションに分け、サーキット形式で実施した。
出典: PubMed